「東南アジアの社会と文化研究会」のお知らせ

第81回研究会<2018/7/20>
加藤 剛氏
街場の〈学問〉論 フィールドで考えたこと、教室で感じたこと


第81回「東南アジアの社会と文化研究会」を下記の通り開催します。
今回は、京都大学名誉教授の加藤剛先生に、長年フィールド(現場)にこだわって研究、教育を実践されてきた経験から、あらためて学問は何かを問い直す刺激的なお話をしていただきます。


オープンな研究会ですので、ぜひお気軽にご参集ください。
事前登録等の手続きは必要ありません。
また、研究会後には懇親会を予定しております。

●日時

2018年7月20日(金)16:00~18:00(15:30開場)

●場所

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
総合研究2号館4階 会議室(AA447)
会場についてはこちらもご参照ください。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access

地図が二枚ありますが、下の方の地図(「本部構内」)です。

●話題提供者

加藤 剛 氏 (東洋大学客員研究員・京都大学名誉教授)

●発表題目

街場の〈学問〉論 フィールドで考えたこと、教室で感じたこと

●発表要旨

2001年1月、すなわち21世紀の始まりと同時に第1回目が開催されたこの研究会は、前回で80回を数えた。18年前に研究会の発足に携わった身には感慨ひとしおのものがある。
この発表ではまず、「東南アジアの社会と文化研究会」の立ち上げの背景について簡単に触れる。研究会の今日的意義や将来を考えるうえで、その出自をめぐる状況を知っておくことは大事だと思うからだ。この前振りのあと、本題に入る。発表題目の主タイトルは、元々は「〈学問〉とはなにか?」で、このタイトルでこれまでに計2回、東京と九州で話したことがある。今回の発表では、〈学問〉を文語的に考えるのではなく、口語的かつ身近なものとして捉えることを強調するため、内田樹の『街場の現代思想』『街場のアメリカ論』等の「街場」を拝借することにした。
本題の最初では、〈勉強〉、コンピューター、AIなどとの対比で、〈学問〉とはなにかを考える。次いで「フィールドは〈学問〉の道場」をモットーに、そして「〈学問〉は生きもの」をテーマに、自分の研究・教育キャリア(教室もフィールドといえる)やインドネシア村落・マレーシア村落におけるフィールドワークを振り返る。この50年間で東南アジアの社会は大きな変容を遂げた。それと並行するようにして年を重ねてきた自分の研究関心はといえば、継続しているものもあれば変化したものもあり、新たに生れたものもある。最後に、現在の個人的研究関心の一端を紹介する。発表を通じて伝えたいメッセージは、「〈学問〉は時や所を選ぶことがなく、定年もない」ということである。〈学問〉には小さなものも大きなものもあり、その気持ちさえあれば、いつでもどこでも、いくつになっても〈学問〉をすることができる。Let’s〈学問〉!

●2018年度世話人代表・研究会事務局

岡田雅志
p_okada(at)cseas.kyoto-u.ac.jp
和田理寛
mwada(at)cseas.kyoto-u.ac.jp

●「東南アジアの社会と文化研究会」のウェブサイトには、今回の研究会の案内、発表要旨、研究発表に関わる写真が掲載されていますので、ご覧ください。

http://www.chiiki.cseas.kyoto-u.ac.jp/syakai-bunka/