第33回研究会
飯國有佳子 「東南アジアにおける宗教とジェンダー研究の再考: ビルマにおける宗教実践の事例から」
村の守護霊祭祀で踊りを奉納する職業的霊媒
世帯単位で行われる精霊祭祀ではあまり見られないが、年1回村長の妻が主催する村の守護霊祭祀では、必ず職業的霊媒が呼ばれる。職業的霊媒は、村内にある精霊の祠をめぐり供物と踊りを奉納することで精霊を慰撫し、村の安寧を祈願する Photo:飯國有佳子
パゴダ(仏塔)祭りで斎飯を捧げる女性
村の祭りのうち最も頻度の高いパゴダ祭りでは、各世帯から必ず一人は参加することが義務付けられているが、その役割を担うのは女性である。儀礼への参加は重要な積徳行為のひとつであるが、男性の場合、少数の年配男性しか儀礼にかかわることはないため、儀礼参加によって功徳を得る頻度は、女性の方が高いといえる Photo: 飯國有佳子